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【感想】『星合の空』第9話

『星合の空』第9話

ふうむ、監督は心を病んだのか?

確かに今まで「親と子の問題」について描いていたが、それにしても詰め込みすぎだ。残り話数のことを考えると、ただ子どもたちが可愛そうで、親たちがバカのように見えるだけで、何も解決しないまま最終話を迎えてしまうのではないか。

もっと恐ろしいのは、実際にDVを受けている子どもたちからすれば、そのことをモチーフにされるだけでも憎らしいだろうに、ささっと適当に解決される可能性があることだ。ここまで風呂敷を広げておいて、残り話数でキレイに収められる気がしない。収めるなら、試合を通じて、突然親子関係が修復されるしかない。けれど、そういう話になってしまったら、駄作になってしまう。親子関係のリアリティを描こうとチャレンジしたはずなのに、その解決がご都合主義では目も当てられない。

今のところ、解決の糸口は見えない。どうやって着地させるのか。

 

保健室のシーンでは年甲斐もなく不安になってしまった。バビロン7話では「まあセブンもあるしな!」と達観していられたのに、幼い少女と問題をかかえた少年というのはどうにも心臓に悪い。性的な事件につながらなくても、何らか少女に傷をつけるのはやめてほしい。バビロンのように「このアニメはひどいことをします」と宣言されていない分、唐突に恐ろしげなことが起きるのではと心拍数があがってしまった。

 

鬼滅の刃』1話と2話と3話を見て

台詞が多い。なぜだ。

まるでワンピースを見ているようだ。

絵だけで成立する絵力があるのに、なぜ状況描写を主人公の心情で事細かに説明させるのか。不安なのか。編集の入れ知恵か。それとも読者にとっては「こう考えていますよ」という確かな正解が提示されていないと不安なのか。描写だけじゃ意味が分からないのか。

怖い、それなら手を震わせたり、歯の根が合わない様子を描けばいい。

なぜ「怖い…!体が竦んで身動きが取れない!まるで全身が石になったみたいだ!逃げなきゃいけないと分かっているのに、それができない!」みたいな表現なのか。

2話で鬼が「くそ、伸ばした髪が絡まって」的な台詞を言うのには苦笑してしまった。

台詞が悪いというわけでもなく、ただ多くて長い。

絵がうまいだけに、何をそんなに説明する必要があるのか分からない。

 

でも、もしかしたら今はこの「説明する」台詞のほうが親しみやすいのかもしれない。あるいは1コマ内での情報量が多いほうがお得に感じるのかもしれない。あるいは描写に対する読解力が落ちているのだろうか。

考えたことがなかったが、実は「説明的な」漫画、あるいはコンテンツが増えていたりしないだろうか。多くの読者がSNSで自身の心情を語るようになって、むしろ心情や独白のない作品は不自然に感じられるのかもしれない。

 

となると、作品は「演劇的」になっていく。

 

うーん、どうかな。

ドクターストーン』が説明的なのは作品の方向性だし。

原作を読んだことはないけど『呪術廻戦』も説明的だったら、少なくとも今のジャンプは説明的な作品を推し進めていることになるのかも。

なんだろうな『波よ聞いてくれ』だと台詞の多さは一切気にならないんだが。